この記事を読んで少しだけ人生を変えるのに必要な時間は約 8 分です。
何気なく過ごしている日常には、ちょっとした心理テクニックを使った仕掛けが潜んでいます。
実は一つ一つはちょっとした仕掛けですが、その効果は絶大です。
今回は、日常よく見かける心理テクニックをご紹介します。
これからご紹介するテクニックを理解することで、皆さんのビジネスシーンだけでなく日常や恋愛にも大いに役立つものだと思います。
ハロー効果
ハローとはhalo=光輪のこと。
ある人に何か一つ突出して優れた特徴があると、それに引きづられて他のことも優れている様に感じてしまう効果のこと。
良い特徴から肯定的な印象を受けたり、逆に悪い特徴から否定的な印象を受けることもある。
たとえば身近なハロー効果って
外見に優れている人は性格も優れている様に感じる。
プログラミング技術を持っている人は、他の技術にも通じているように思える。
学歴の高いひと、英語ができるひとは、仕事ができそうに思える。
といったようなもの
ハロー効果の活用方法
- 面接の時は抜け目のない身だしなみで臨む
- 広告には知名度の高いタレントを起用する
- ブログのテーマをおしゃれにして、記事に説得力をつける
返報性の原理
誰かに親切にしてもらうと、なにかお返しをしなければと感じる心理のこと。
いわゆる「義理」に応えたくなる心理。
たとえば返報性の原理って
スーパーの試食コーナーで、試食をするとなんだか買わなきゃいけない気になる
恋愛における、プレゼント攻撃をされるとデートやお返しをしなければと思う
SNSにおけるいいね!には、いいね!返してしまう。フォローバックしてしまう。
といったようなもの
返報性の原理の活用例
- 交渉ごとの際に、こちらが先に譲歩することで相手の譲歩を引き出す
- 自分が相手を褒めたり、親切にしたり好意を示すことで相手の好意を引き出す
- 自分の秘密やコンプレックスを打ち明けることで、相手からも秘密を聞き出す
関連記事:【ガチ上げ】誰でもあなたにお返ししたくなる【仕事の成果】
一貫性の原理
何かを自分で決めたとき、ひとはその決定に対して一貫した行動と取る傾向があります。
優柔不断とか、言っていることがコロコロ変わるというようなネガティブな評価を受けたくないと考えてしまいます。
そのために自分の言ったことは、無意識に守ろうとする心理です。
後に引けない気持ちということでは、”コンコルド効果”にも通じるものがあります。
関連記事:「もう後戻りできない」「損したかも!?、でもやめられない」をふっきれる シンプルな方法
関連記事:あなたの味方がどんどん増える 禁断の心理テクニック
たとえば一貫性の原理とは
犬と猫どっちが好き?と聞かれ犬と答えたら犬好きキャラで通したくなる。
いちど「OK」と言ったら、少々都合が悪くなっても「やっぱNG」とは言いにくいと感じる。
本当はまだまだ腹が立っていても、いちど「許す」といったらそれ以上怒れない。
海外ドラマシリーズ、何話か見て面白くないかもと気がついても最終話まで見てしまう。
コレクションを始めてしまったら、コンプリートしないと気持ちが悪い
というようなもの
一貫性の原理の活用法
- なにかの交渉で相手に「はい」と言わせたいときは、その前段の雑談で「はい」を連発するような話題をふる。
- 無料メルマガに登録してもらい、徐々に信頼を醸成して最終的に高額な商品を購入してもらう。
- 資格を「3級」「2級」「1級」のようにランクに分け、コンプリートを目指し継続して取得させる。
単純接触効果
繰り返し接触で会えば会う程、知れば知るほど相手のことに好感を持つという心理効果。
人に限らず、広告や音楽なども単純接触効果が生じる。
たとえば単純接触効果って
毎日あっているクラスメイトのことが、いつの間にか好きになってしまう。
テレビやラジオなどから聞こえる曲のこが、初めはなんだか違和感のある曲だなと思っていたらいつの間にか口ずさんでしまっていた。
街で見かけた新車、なんか変なモデルチェンジしたなと思っていたらだんだんかっこよく見えてしまう。
というようなもの。
単純接触効果の活用例
- SNSやメールマガで、顧客との接触回数を増やす。さらに、メルマガ専用コンテンツをつくり「価値ある情報」を演出する。
- 接触を認知してもらうため、アイコンやヘッダーデザイン、投稿者のアバターを特徴あるものに工夫する。
- 文章やセールストークの「大事なこと」を2回繰り返すことで、内容を印象づける。
スノッブ効果
自分は人とは違う、皆と同じは嫌だと感じる心理。その結果、希少価値があるものや特別感があるものがほしいと考える心理です。
たとえばスノップ効果って
街で自分と同じ服を着た人がいたら嫌だと感じる。
ブランド物なら、少々高くても納得して買ってしまう。
義理チョコはいらないけど、本命チョコなら同じチョコでもありがたい。
というようなもの。
スノッブ効果の活用例
- 「一日限定〇〇食」という特別感の演出
- ネームを入れたり、カラーバリエーションの組み合わせの自由さで「世界にひとつだけ」のという特別感の演出
- 「ここだけの話」、「あなただけに」、「登録者特典」というひみつ情報感の演出
- 「先着〇〇名様のみ」という、あおりの演出と特別感のあわせ技
バンドワゴン効果
バンドワゴンとは楽隊の先頭にいる車輌のことで、長い列のパレード先頭で多くの人を先導しているイメージからの比喩。
多くの人に選ばれているという事実を示すことで、他のひともその選択肢を選びたくなる気持ちを増大させるという効果のこと。
誰も見向きもしないものは嫌だ、皆が買うならいいものに違いないという心理を利用した効果。
たとえばバンドワゴン効果って
行列のできるラーメン屋がどれだけおいしいのか気になって、ついつい並んでしまう。
売れ筋ランキング上位の方から、商品を選んでしまう。
皆が使っているアプリだったら、自分もインストールしておかなきゃいけない気になる。
といったもの
バンドワゴン効果の活用例
- 「累計出荷数〇〇本」、「ランキングNo.1」という売れている感の演出
- 「商品がなくなり次第販売終了」という選ばれている感と競争心のあおり演出
- 某○○クリームドーナツ1号店での、並び屋を利用した繁盛店の演出
- 名キャッチコピー「全米が泣いた」
プロスペクト理論
ひとは得による効用よりも損失の方により強い痛みを感じます。そのため損失を回避しようとします。
そのためひとは、提示された選択肢の「損失度合い」を比べて意思決定するというものです。
たとえばプロスペクト理論って
買い物中にセール品を見つけて、特に買う予定もなかったがまとめ買いしてしまった
持っていた株が含み益を出していたが、少し下がり始めたのですぐに売ってしまった。
前々からほしいと思っていた商品が、口コミであまり良くない評判だったので買うのをやめた。
というようなもの
プロスペクト理論の活用例
- 入会金無料の期間限定キャンペーンで今はいらないと「損だ」と感じさせる
- 「気に入らなかったら全額返金」で、もしだめでも返金されるならいいかと感じさせる
- 「〇〇以上お買い上げで、**人にひとり全額返金」キャンペーンでもしかしたら返金されるかもとの期待で、設定額になるまで追加買いを促す
- 1年有効ポイントサービスで、ポイントが無効になる前に来店させ追加購入を促す
関連記事:【賢い人は知っている】 ギャンブルで負け無しの人生の人の特徴
ピークエンドの法則
ある経験や出来事が最も感情が動いたとき(ピーク)におわる(エンド)と、その時の感情がその経験や出来事の全体の印象になるという法則。
途中につらい事があっても、最後の瞬間が楽しかったらその出来事は楽しい思い出となる。
逆も同様に、初めは楽しかったとしても最後に嫌な思いで終わった出来事は嫌な思い出になる。
たとえばピークエンドの法則って
とっても相性の良い恋人だと思っていたのに、最後に裏切られ破局した相手は最低の相手と感じる。
途中までつまらないと思っていた映画が、最高のラストシーンをみて最高の映画に変わる。
2時間待ってやっと乗れた5分のアトラクションが、最高に楽しくて。待っている間の辛い記憶ではなく、楽しかったアトラクションの記憶だけが強く残る。
というようなもの。
ピークエンドの法則の活用例
- 接客業や小売業でお客様のお帰りの際は、出口までお見送りをすることでスタッフの誠意やお客様が大事にされた「いい店」の印象を残して次回の来店につなげる。
- イベントはフィナーレにかけて一番に盛り上げて、イベント全体が大いに盛り上がったと印象付ける。
- ビジネス上のの失敗があったとき、一通りの仕事が終わったあと最後の最後にもういちど「本当にこの度は申し訳ありませんでした」と謝罪することで、誠実な印象を残し次回につなげる。
まとめ
いかがだったでしょうか。
身近に潜む心理テクニックについて、よく見かけるものを上げてみました。
相手に商品を買いたくさせる、あなたと会いたくさせるいろいろなことが試せそうですね。
これがあれば何でも意のままにひとを操るなんてことはできませんが、知っているのといないのとでは大きく結果は違います。
あなたも、身近な心理テクニックを探して応用して見てはどうでしょうか。
きっとビジネスも、人間関係も大いにスムーズになることでしょう。