この記事を読んで少しだけ人生を変えるのに必要な時間は約 6 分です。
自分はストイックで、どんな時も100%の力で仕事に向き合っていて怠けるなんてありえない。
そんなひといますか?
ひと一倍怠け者を自負している私が言うことではないのですが、ひとはできるだけ労力をセーブしようとするものです。
その事をわかった上で、根性論に頼らず自分に成果を出させる方法があるとしたら知りたくないですか?
この記事の要約
- 締め切り効果でスピードアップ、先延ばし防止
- トップダウン思考、仮説思考は問題解決の近道
- 正解主義より修正主義
- 7割主義で時間効率を高める誰だって仕事が億劫に感じる事はある、卑下することはない
締め切り効果で自分に程よいプレッシャーを与える
ある程度仕事に慣れてくると、自分で締め切りを設定できるようになりますね。
でもこれって結構くせ者で、どうしても自分に甘い設定になりがちですね。
それに余裕があるようでいて、ドンドン新しい案件は舞い込んでくるもの。
いつの間にか時期を逸したと感じた頃に、上司から「あれどうなった?」と…。
なんてことになって、焦って徹夜なんてことにもなりかねません。
そうならないために、「締め切り効果」を使った次のような方法があります。
着手するより先に報告のアポイントを入れてしまう
たとえば、上司にその仕事の報告をしなければならないとしたら、着手したその日に報告の日のアポイントまで入れてしまうのです。
そうすることで、強制的にあなたはその日までにある程度は仕事を仕上げる必要が発生します。その仕事の優先度を上げさせると同時に、自分の尻を自分でたたき更には忙しい上司の予定まで押さえてしまう。一石三鳥の方法です。
万が一、その日までに完璧に仕上がらなくったって大丈夫です。上司の立場からすると、どの程度仕事が進んでいるかあるいは何か問題が発生していないか把握できるだけでも安心材料ですから。
周りに宣言してしまう
たとえば、売上目標や新規営業件数の目標のように外的な要因で達成できるかわからないものがありますね。このような目標は、周囲に「今月〇〇日までに売上目標XXX万円あげる」というように宣言してしまいます。
そうすると、自分としては引っ込みがつかない状態になります。目標を宣言しないままだと、ついつい自分に言い訳してしまい達成できないこを正当化してしまいます。
宣言する方法何でもいでしょう。部署全員にメールで発信するもよし、机やオフィスの壁に貼り出してしまうもよしです。コツとしては、証拠が残る形で宣言するのが良いでしょう。
ストップウォッチで時間を測って作業する
資料作りや、データの整理など作業の性質が強い仕事は時間を測って自分に発破をかけましょう。たとえば、この資料3ページを40分で仕上げる。と決めて、スマホのタイマーやストップウォッチで時間を測りながら作業をするのです。時間に追われる感覚は心地よいストレスになり、ダラダラした気持ちを追い出して作業のスピードが上がります。
人間の集中力がもつのは、せいぜい30分から60分程度と言われています。時間が来たら一旦区切って、休憩でも入れてください。無理に長時間作業していても、効率は落ちてしまいます。
なかには、資料作りに疲れたら休憩代わりにプログラミングを始めるという超人的なひともいらっしゃいますが、普通の人はちょっと休憩が良いでしょう。
トップダウン的思考で迷子にならない
なにかの問題を解決しようとするとき、解決策のアイデア出しとか、データ集めとか積み上げ的な作業から始めるのは危険です。
むしろ、これまでわかっている事実や論理的に考えて問題はこういう構造になっているんじゃないか?と仮説を立てることを優先して始めるべきです。最も上位の概念から、問題を分解して考えるいわゆるトップダウン的な思考です。
たとえば、「ある店舗の売上が伸びていない」という問題に対して、「広告を打つ」、「価格を下げる」というように打ち手を決めてかかってしまったり、とにかく手当たりしだいに精緻なデータ取りから始めてしまうのはやめましょう。データは消化不良、分析もままならず迷ってばかりの時間を過ごします。
それよりもまずは、「近所に出来た競合店のために、客足がはなれ、なおかつ客単価が下がっている」というような、より具体的な踏み込んだ仮説を立てることから始めるのです。その上で、仮説を検証するデータを優先して取ります。もちろんその段階で仮説の修正が必要なら大胆に修正します。
そうすることで、より早く本質にたどり着くことが出来ます。
正解主義を捨ててやり直しも割り切って
上記の仮説検証と修正の話にも通じますが、「間違ったことを言ってはいけない」とか「正解しなければならない」というような考え方を捨てましょう。
なにも一発で決めようとしなくてよいのです。
正解主義よりも修正主義のほうが、かえって早く問題の本質を見つけることが出来ます。
間違えたら、やり直せばよいのです。自説にこだわっていると、無理からそれに合う事実ばかりを見ようとしてしまうものです。間違えたかも、と思ったらさっと方向転換です。
そんなことしたら、信用されなくなるんじゃないか?と思いますか。
実際に、やってみてください。案外、誰も咎めませんよ。
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7割主義で時間の投資対効果をアップ
時間をかければ、その分だけ成果が上がる。実はこれ、よくある勘違いです。
実際の仕事の成果は、時間とともにリニアに増えていくことは殆どありません。
下図のように、あるところで必ず「サチる」ことになります。
これは私の感覚ですが、90%の成果を出すのにかかった時間と、そこから99%まで持っていく時間は同じくらいかかります。更に99%を99.9%まで持っていくには更に同じだけの時間がかかります。
つまり、あるところから成果に対して掛ける時間の効率が急激に悪くなるのです。
100%の出来上がりまで、一切妥協を許さない。自営の職人さんならそれで良いでしょうが、会社という組織でそれでは困ります。
逆に、仕事の初期段階では時間に対して成果の効率が非常の良いです。
例えばまずは70%の出来を最短で仕上げてみる努力をしましょう。
70%程度が想定した全体の期日の半分以下の時間で出来なければ、その仕事は方向転換するか期限の修正を早めに行うことが吉です。
仕事がうまく行っているにせよ行っていないにせよ、上司にはある程度の段階で見切りをつける必要が生じます。
おすすめの方法は、70%の仕上がりで上司にお伺いを立てることです。
70%といえば、一応合格ラインを超えていますから時間重視ならそれでOKが出ます。もし更に改良が必要なら、この先の見込み時間を上司とすりあわせて修正したりすることも可能です。
まとめ
成果を出すための時間効果を高める方法をご紹介しました。
まずは自分自身にエンジンをかけること
それからできるだけ迷いを減らすこと
さらに間違いに対する恐れを減らすこと
がポイントでした。
私は、チームのリーダーを任されるようになった頃から自分の時間が取れないことが大きな悩みでした。
そしてこれらの方法に気が付き試すようになってから、少ない時間で個人としての成果も出せるようになりましたし、チームの業績も上がるようになりました。
みなさんも、上記の考え方をご自身で試してみてください。きっと、成果に対する気付きがあるはずです。