この記事を読んで少しだけ人生を変えるのに必要な時間は約 5 分です。
ひとはいつでも合理的に行動するわけではありません。
お金のように数字で測れるものについても、ひとは合理的に考えて行動できない場合があるのです。
ギャンブルといえば、お金と合理的な行動について考えさせられるテーマですね。
もし一生ギャンブルに負けなくなる方法があるとしたら、あなたは知りたいですか?
ではまずそれを知るヒントになる、”プロスペクト理論”について簡単に理解してみましょう。
この記事の要約
- 損得の感覚は、損の方を大きく感じて実際の損失とは比例しない
- 期待値で損得の感覚を冷静にする
- ギャンブルに負けないための期待値ってなんだ
- 実は簡単、期待値で考えるギャンブルには負けない
得をした喜びと損する痛みはどっちが強い?
1万円得した、1万なくした。ひとは得した喜びと損した痛みのどちらを強く感じるのか。
損失の大小と心について研究した行動経済学の理論のひとつに”プロスペクト理論”と呼ばれるものがあります。
プロスペクトとは、「予測」とか「見通し」というような意味です。
得をした嬉しさと損失を出したときの痛みを比較してみよう
想像してみてください。
あなたは友達と旅行の積立をしています。
旅行計画をつくったら、積立が十分だったの予算はひとり「1万円戻ってくる」ということになりました。
そして、あなたは浮いた1万円を受け取りました。
後日旅行から戻って、実は会計係の計算ミスで「やっぱり会費1万円返してほしい」となりました。
さて、あなたはどう感じましたか?
同じ1万円ですが、戻ってきたときの喜びとやっぱり払わなければならない痛みのどちらを強く感じたでしょう。
プロスペクト理論は説明する
プロスペクト理論によると、
ひとは1万円得をした嬉しさより1万円損をした痛みのほうが数段大きく感じる
確かにそのとおり、実感としても合ってそうですね。
更にいうと
1万円得をしていて、さらに1万円得する喜びより、元の1万円を失う痛みの方が数倍大きい。
ということも言えそうですね。
人間は不合理に行動するもの
では上記を踏まえて、損する痛みに騙されずにいつでも合理的な行動が取れる方法はないのでしょうか。
実はあります。別の事例を交えて、説明しましょう。
損失が出そうな株問題
たとえば、あなたが株の取引をしていたとします。いま次のような2つのケースが考えられます。
あなたならどちらを選びますか?
ケースA
持ち続けたら8割の確率で2万円損をする代わりに、2割の確率で損失がゼロになる。
ケースB
いま損切りすると1万円の負け確定
あなたならA,Bとちらが良いと考えますか?
答え:期待値で考えてみよう
この損切りのケースに答えを出すには、「期待値」で考えてみることです。
期待値とは、あることが起きる確率と、それぞれのケースが起きたら「いくら儲かる、いくら損する」というような量をかけたものと考えてください。
この株の事例だと次のようになります。
ケースA
マイナス2万円×80%+ゼロ円×20%
=マイナス1万6千円
ケースB
マイナス1万×100%
=マイナス1万円
つまり、ケースAはケースBとくらべて
期待値で6千円も多く損するといえます。
いよいよギャンブル負けなし人生論
ではこれを踏まえて宝くじ、競馬、パチンコの必勝法を考えます。
負けなしとタイトルには書きましたが、ある意味必勝法と言っても良いです。
もし人生でギャンブルに負けない方法、必勝法なんてものがあったら知りたいと思いますよね。
ギャンブルの期待値を考えてみよう
ギャンブルというのは、必ず勝つ人と負けるひとが存在します。
あなたは、いつでも勝つ人の側にいたいわけですね。
では、ギャンブルの代表であるパチンコ、競馬、それと宝くじについて考えます。
わたしが調べたところによると、それぞれの期待値は
- パチンコ80%
- 競馬65%
- 宝くじ45%
だそうです。
ギャンブルの期待値が言っていることって何?
正確には、この%に掛け金をかけたものが期待値となります
どういうことでしょうか。
たとえば、1万円が掛け金だとしてそれぞれ
- パチンコ:8,000円
- 競馬:6,500円
- 宝くじ:4,500円
の期待されるリターンがあるということです。
逆にいえば、
- 1万円分のパチンコ玉を買うということは、マイナス2,000円になる権利を買っている。
- 1万円分の馬券を買うということは、マイナス3,500円になる権利を買っている
- 宝くじにいたっては1回で1万円分買うとすると、マイナス5,500円になる権利を買っている。
ということになります。
こたえあわせ
さて賢明なみなさんなら、もうおわかりですね。
どのギャンブルも「ケースB」にあたることは、
確率100%で0円の儲け、期待値0円
です。
必勝法、それは「買わないこと」です。
ギャンブルはときに勝ち、時に負けるのですが期待値で考えると必ずマイナスになるようになっています。
まとめ
できるだけ損をしたくない。そう考えると、人間は冷静さを失います。
その結果、ワンチャン損失がゼロにできそうな可能性にかけて期待値のマイナスが大きい方の選択をしてしまいます。
若干あおり気味のタイトルになりましたが、ギャンブルに負けない人の特徴とはギャンブルをしないひとということになりますね。
もしこのことに気が付かないでいると、あなたは損失回避の心理を利用されてしまいます。
あなたの財布の中身は、知らない間に業者の養分にされているかもしれませんよ。
今回あえて、宝くじもギャンブルの中に加えて考えて見ました。
宝くじは、公営ですけどなんですけどけっこうエゲツないですね。(笑)
調べてびっくり。
みなさんは、賢くご自分のお金を使っていますよね。