この記事を読んで少しだけ人生を変えるのに必要な時間は約 8 分です。
これから社会に出て会社という場所で、「中の人」として働き始める。
なんだかワクワクしますね。
とはいえバリバリ働く第一線のビジネスパーソンの中に入って、俺って一体なにができるのかな?
体力には自信あるけど、これだけで周りのみんなについていけるかな?
っと不安になっていませんか?
振り返るとわたしも新人として配属された当初は、仕事の知識がなく本当にトンチンカンな仕事っぷりだったなと我ながら恥ずかしくなります。
理系のわたしは、エンジニアなんだから理系の知識さえあればOKと高をくくっていたんですね。
だけど実際は、それだけではビジネスの場面ではまったく不十分でした。
もしもあの頃ビジネスの場面での基礎知識をいまのはんぶんでも理解していたら、即座に先輩たちの力になれたのにと後悔しています。
ということで今回は、インターンや新入社員がビジネスパーソンとして知っておきたい必須科目、超基礎知識5選ついてご紹介します。
これらのツールや超基礎知識の本質を理解しておくと、先輩や上司の会話についていけずドギマギする必要がなくなります。
それどころか他のインターン生や新人同期のなかでも一目置かれる存在になれるはずです。
これからでもまだまだ間に合います。学び始めるなら、今です。
ビジネスパーソンが知っておくべき超基礎知識5選
さっそくですが、今回ご紹介する仕事を強力に推進する超基礎知識5選は以下の通りです。
超基礎知識5選
- PDCA
- ボトルネックとクリティカルパス
- ロジックツリー
- 雲雨傘のフレームワーク
- ECRS(イクルス)
だれもが口にするけど、しっかり教えてもらえるチャンスは案外すくないのがこれら超基礎知識の特徴です。
この知識の本質を理解していることは、インターン仲間や同期とはそれだけで一歩先を歩いていると言っていいでしょう。
できてるようで意外と理解できていない超基礎知識
では早速ですが、順に説明していきましょう。
【1】PDCA
PDCAといえば、ビジネスにおける最重要ワード。試験に絶対出る率ナンバーワン中のナンバーワンです。その割に、苦手、嫌いという方の多いこと。
PDCAとは次の4つフェーズをぐるぐる周りながら、仮説検証するツールです。
- P:Plan 計画 と訳されますが、実際は「仮説」に基づく行動計画と理解する方が良いでしょう。
- D:Do 実行ですが、単に実行というより上記の仮説に基づく実行です。
- C:Check チェックですが、仮説検証のためのチェックです。
- A:Action そして改善、検証結果に基づいて仮説をアップデートし改善します。
このサイクルを回すのがPDCAサイクルです。
PDCAとは事前の計画通りに事をすすめるためのツールだ、というのは誤った理解です。
本来は仮説検証のツールと理解すべきです。
到達したい目標に対して筋道が見えないなかで、闇雲に突き進んだり、机上の計画だけをたよりにあさっての方向へ行ってしまわないようにするものです。
つまり、PDCAは回して修正してなんぼなんですね。
PDCAの使い方については関連記事:【使いこなせ】 PDCAが苦手なあなたに【新人さんもマネージャーも】にも詳しく書きましたのでご参考に。
【2】ボトルネックとクリティカルパス
この計画の何が一番の制約(ボトルネック)か?
全体の効率を上げるには、計画のどこ(クリティカルパス)を改善するのが良いのか?
仕事をすすめる上では、常に気をつけておくべきポイントです。これを知っておくことで、プロジェクトの進行速度がぐっとはやくなったり、それによって経費を抑えたりする事ができるようになります。
身近な例で考えてみましょう。
例えば、インスタントラーメンでチャーシュー麺を作るとしましょう。
次の作業はどの順番でやるのが一番効率が良いでしょうか?
A:器を用意する
B:麺を茹でる
C:鍋に水を入れお湯を沸かす
D:チャーシューを切る
E:盛り付ける
C→Bをやっている間に→D→A→Bが茹で上がったら→E
ではないでしょうか。
C→Bはこの順番しかありえません。
C→Bの間にD→Aを並行してやることで、全体の時間を短くすることができています。
でも、もっと時間を短くするためにとD;チャーシューを切るを早くしても意味がありません。
なぜなら、いくら早くチャーシューを切っても茹で上がらなかったら最後のE:盛りつけまで手持ち無沙汰になるだけです。
そうではなく、全体のボトルネックであるCとBを改善すべきなんです。たとえば、圧力鍋と使って茹で時間を3分から1分に短縮するとか。
ビジネスの場合は、ボトルネックにコストを掛けることで生産量を効率よく上げることが可能と考えるのです。
【3】ロジックツリー
ロジックとはつまり、論理のことですね。論理の木、なんのこっちゃ?
ロジックツリーとは、いっけん複雑に見える物事を構造的に分解して理解、整理する方法の一つです。
構造的に分解する際に、ロジックを用いるわけです。
たとえば、ラーメン店へのクレームをロジックツリーで分解してみましょう。
このように物事を、もれなくダブりなく分解し階層構造にしたものをロジックツリーといいます。
【4】雲雨傘
問題解決のための思考法として超有名な、「空・雨・傘」のフレームワークです。
コンサルティングファームの基本スキルと言われています。
雲雨傘とは
- 雲=事実、現状の整理
- 雨=現状の分析、解釈
- 傘=解決策
というロジックで語ることで、誰にも納得できる解決策を提案できるというわけです。
事実をベースにしない分析は、単なる思い込みですし
分析なき解決策の提示は、単なる思いつきです。
とっても基本的なことですが、案外できている人が少ないのが雲雨傘です。
特にベテランほど論理を飛び越えた解決策の提示になりがちです。
インターン生や新人さんのように古いことは知らないというのは、ある意味外部のコンサルのような存在ですから思いっきり論理的に解決策を提示してはどうでしょうか。
雲雨傘については関連記事:できる社員は必ずやっている 鉄則の思考法 雲・雨・傘のフレームワークでも書いていますのでご参考まで
【5】ECRS
複雑な作業や手順を見直して、生産性を改善する手法がECRSです。
改善の4つステップの頭文字を表しています。
ECRSとは
- E:Eliminate 排除
- C:Combine 結合と分離
- R:RearrangeまたはReplace 入れ替え
- S:Simplify 簡素化
の4つの順番で考えることがポイントです。
つまり、そもそもその仕事排除できませんか?
でなかったら、なにかと一緒にできませんか?
もしかして、順番を入れ替えられませんか?
もっと単純にできませんか?
と考えてみるわけです。
ECRSの応用として【家事も仕事も】効率を改善して自分の時間を作るシンプルな方法【ECRSで改善】にも詳しく書いています
まとめ
仕事とは多くの場合、問題解決なのです。でも問題ってのは一体何が問題かわからない状態で存在しています。
社会に間もない頃は、意外にもレールのない道を走っている感じがするはずです。
何がゴールなのか、自分で決める必要があるんですね。これって学生との大きな違いのひとつなんです。
仕事の進め方や考え方に迷ったら、今回ご紹介した手法を試してみてください。先輩たちも気づかなかった問題解決が提案できるかもしません。