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【使いこなせ】 PDCAが苦手なあなたに【新人さんもマネージャーも】

7月 9, 2020

この記事を読んで少しだけ人生を変えるのに必要な時間は約 8 分です。

黒板に書かれたPDCA

ビジネスやマネジメントの基礎中の基礎としてよく言われる「PDCA」
だけど「なんだか苦手」、「もう古いんじゃないの?」と思っている方も多いでしょう。
でもちょっとまってください!
みなさん本当に、PDCAを使いこなせてますか?
PDCAが苦手だし、役に立っていないように感じるのには3つ理由があります。
この理由をはっきりさせて修正することで、あなたのビジネスをPDCAで加速させることができるのです。
知りたくありませんか?

この記事の要約

  • PDCAの本質は仮説と検証
  • やりすぎ計画に注意 計画は変えてよし、短期でPDCAをまわそう
  • 戦略レベル、行動レベルに階層化してPDCAを回そう

 

PDCAが苦手な原因 3選

PDCAが使いこなせていない、苦手だと感じているのには原因があります。
はじめに結論を言えば、PDCAがうまく機能しない主な原因3選は次のようにまとめられます。

  •  そもそもPDCAを勘違いしている
  •  PDCAが目的になっている
  •  PDCAを回すサイクルが長すぎる

まず以下では、ありがちなこの3つの原因について考えてみましょう。

PDCAとは仮説と検証のサイクル

PDCAって何?という質問は皆さんには愚問かもしれませんね。PDCAなんて毎日毎日イヤになるほどやっているよと。

PDCAについてよくある勘違い、というよりわたしが新人のころしていた勘違いは
”PDCAは計画通りに事をすすめるツール”だという思い込みです。

なにか違うの?と思ったら、わたしと同じ勘違いをしているかもしれません。

PDCAは、計画通りに進めるツールではありません。
PDCAの本質は、仮説と検証にあります。むしろ思い通りに行かないことを前提に”計画を修正するためのツール”なのです。

そもそも何のためにPDCAを回すのか?

あなたは、毎日上司に言われていませんか「PDCAを回しなさい」と。

仕事をマネジメントするには、PDCAを回さないといけない。

たしかにPDCAの回っていない仕事って、やりっぱなしの出たとこ勝負ということになります。
ですがそもそも何のために、PDCAのを回すのでしょうか?
PDCAを回した先に、達成したい何かがあったはずですよね。

PDCAは、あくまで目標達成のための手段の一つです。手段が目的化していて、仕事のための仕事になっていませんか?

PDCAって何回まわすの?

期限の決まっていない仕事はありません。どんな仕事にも、いつまでに結論を出す、成果を出す、納品をする。というように必ず、期限が切られているはずです。

ところであなたの仕事って、一度決めたらベルトコンベア式に結果が出るような単純なものでしょうか?
たとえプレゼンテーションのスケジュール上はそのように表現されていたとしても、あなたやチームメンバーは大なり小なり何度も課題に直面しては修正し最終成果に到達するのではないでしょうか。

たとえ単純労働だとしても、もっとうまく仕事をこなすために何度も試行錯誤があるはずです。

まさに、仮説と検証のサイクルではないですか。
現実の世界がこのように動いているのに、マネジメントツールであるはずのPDCAのがはじめと終わりの1回のサイクルで済むはずありませんよね。

PDCAってなんだったっけ?

以上を踏まえて、成果につながるPDCAの回し方について考えましょう。
とその前にいまさらですが、PDCAの定義とポイントについていったん整理しましょう。

Plan 計画

設定された目標に対して、それをどうやって実現するのかを考えるフェーズです。

目標は、できるだけ具体的で定量的に決めるのがよいとされています。

「売上前年同期比5%以上」とか「原価低減率1%以上」というように。

それから、計画は5W1Hを意識して予定の期日や担当者を決めます。

Do 実行

文字通り計画を実行するフェーズです。

後の評価で役に立つよう、記録を付けましょう。

Check 評価

実行の結果を評価します。

計画に対して、うまく行ったことうまく行かなかったこと。なにがよくて、何が行けなかったのか分析します。

うまく行かなかったことだけでなく、うまく行ったことも分析するのがポイントです。

Action 改善

何がうまく行ったのか、なぜうまく行ったのか。逆にうまく行かなかったのはなぜか?

評価の結果から、次の計画に向けて対策や改善策を検討します。

成果につながるPDCAの回し方

前置き長くなりましたが、成果につながるPDCAの回し方のコツをご説明します。
その方法を端的にいえば、

”計画にこだわりすぎず、短期間で回す”

ということになります。
ではもう少し具体的に見てみましょう。

計画はあくまで仮説である

もちろん計画は必要です。でもその計画は、あくまで仮説なのです。こだわりすぎはよくありません。
どういうことか?言い方を変えましょう。

あなたのチームには、本来達成したい目標があります。では誰か「こうやれば必ず目標を達成できる」と、やる前から明確に答えることができる人がいるでしょうか。

長年の業界経験に基づいて作った計画は、十中八九正しいかもしれません。
ですが計画は、あくまで仮説に基づくものです。ビジネス環境は変化しますし、自分たちの実力だってどこまで想定通り発揮できるか。
結局のところ、仮説が正しいのかはやってみないとわからないのです。

なのに仮説である計画にこだわりすぎて、いつまでも間違ったことに力を注いでは本末転倒ですね。
どんなときでも計画は、検証されて修正されるべきものと考え取り組みましょう。

朝令暮改もあり短期に検証し修正する

朝令暮改、朝の命令を夕方には改めてしまうという意味です。

この言葉を聞くと、あなたには迷惑な上司の顔が浮かぶかもしれませんね。

ですがPDCAは、しっかり検証されているなら朝令暮改でも構いません。

むしろこまめにチェック、アクションを回して仮説を検証するべきなのです。

業務の内容次第ではありますが、目安としては年間計画ならばせめて2週に1回くらいの検証が必要だと考えましょう。つまり2週間でPDCAを1周回すということです。もし四半期の目標ならば、週に1回くらいはPDCAを回す必要があります。

精緻すぎる計画は悪と考える

ではなぜ、PDCAの周期が長くなってしまうのでしょうか。

それは計画が精緻すぎるためです。精緻な計画を作ることで、とても説得力のあるPCDAができ目標が達成できるように思えるかもしれませんがむしろ逆です。

仮説でしか無い計画をいくら精緻に考えても、仮説が覆れば無駄になってしまいます。むしろ精緻すぎる計画は見直すことに腰が引けてしまい、組織の上から末端まで自分たちの理屈にひたりきり現実を見なくなってしまう恐れがあります。

計画は臨機応変さを残しておくほうが良いと考えましょう。

Doを実行した結果、いついつまでにこれくらいの結果を出す(とする)。そうしたら、次のDoはいついつ実行する。くらいのラフさでよいのです。大事なのは、Doの結果を得たい時期の前までにその時点までの結果をCheckしてこのまま進めるかActionしてもう一度Planするのです。

ちょっとお試しから始めてもいい

Planは仮説と言いました。とはいえ新規案件でビジネスの土地勘がなく仮説のPですら、いきなり作ることが難しいこともあります。

土地勘がないがゆえに失敗を恐れ、いつまでも机上の計画ばかりに時間をかけてしまい頭でっかちの計画になってしまうこともしばしばです。

そうならないためには、まずはお試しでやってみるということも有効です。Planのまえに、Doを先にやってみるのです。

そうすることで、多少の経験と具体的な課題を見つけることができ仮説に繋げやすくなります。

実際に大きくなったビジネスでも、「とりあえずやってみた」式の事例はたくさんあります。

民泊の元祖、エアービーアンドビーは単なるブログ記事でしたしAmazonだって本に特化したサービスで世界最大の小売になるための検証をしました。

話が大きくなりすぎましたが、あなたのビジネスでもまずはPDCAをの前にとりあえずのDoを入れてみると課題がかなりクリアになり仮説が立てやすくなるはずです。

応用編) 大目標と中小目標に分ける

ある目標を達成したいと考えたとき、より具体的な行動レベルの目標といくつかの行動レベルの目標を束ねた戦略レベルの目標が存在します。

そしてそれぞれにPDCAが存在するのです。つまり、目標の階層が異なるPDCAが存在するのです。

たとえば、あなたのチームが売上前年同期比を5%改善しようと言う目標があったとします。
この目標を達成するために、たとえば「客単価を上げる」と「客数を上げる」という中小の行動レベルのPDCAとこれらを束ねた「売上を向上する」という全体のPDCAがあるということになります。

行動レベルのPDCAは、全体の戦略レベルよりより短期により具体的にPDCA回します。全体の戦略レベルのPDCAでは、果たしてこれらの行動レベルのPDCAで果たして売上を前年比5%上げられるかという視点でPDCAを回すのです。

このように、階層ごとのPDCAを回すことで、やること(Do)に偏ってしまうことを防ぐのです。そして最終目標からのズレを適宜修正します。

まとめ

SUMMARY

PDCAはビジネスの基本です。

古いといわれますが、それは一昔前の製造業の品質向上のツールが起源だからです。ですがPDCAの本質は、仮説検証のプロセスです。製造業のみならず、サービス業でもIT業界でもいずれの業界、そしてどのような階層にも通じる考え方です。

みなさんも、いまいちどPDCAを見直し積極的にご自身のビジネスに取り入れてみてください。

あなたとあなたのチームのビジネスのスピードが、格段に上がることを体感できるはずです。

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Bun

Bun

悩める若手ビジネスパーソンの強い味方になります。 現在タイ駐在員で某上場企業の管理職です。 ちょっと先輩社員として皆さんの悩みにホンネで答えます。 サラリーマンとして年収1000を超えるまでにやってきたことを公開しています。

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