この記事を読んで少しだけ人生を変えるのに必要な時間は約 12 分です。
先輩や上司から、「その仕事いつまでに終われる?」とよく聞かれる。
客先から、「あの件どうなりました?」とよく問い合わせが来る。
まわりの同僚が、自分よりたくさん仕事をこなしているように感じる。
なんだか自分の仕事のスピードってひとより遅いんじゃないかな?とお悩みじゃないでしょうか。
この記事では、仕事が遅いというお悩みの原因と、どうすれば仕事のスピードを改善できるのかについてご紹介したいと思います。
この記事の要約
- 仕事が遅い原因は迷いすぎ、こだわりすぎ、自信過剰、失敗の恐怖
- 原因別に自分を見直すと仕事のスピードは上げられる
- 集中力を上げるおすすめの方法 3選
決して周りにくらべ能力が劣っているわけでもないし、むしろ学生時代は成績優秀な方だった。
でも社会人になってから、どうにも自分の仕事のスピードが遅いと感じている。
この記事はそんな悩みをお持ちの方におすすめです。
実は、私自身も社会人になったばかりの頃は、自分の仕事が遅いんじゃないかと感じて焦っていました。
そこから、あることに気がついてからは仕事のスピードは格段に上がりました。
管理職となった今では、あの頃のわたしと同じような悩みを持つ部下を指導してスピードの改善をお手伝いしています。
ではその「あること」について、具体的に説明しましょう。
そもそも仕事が遅い、早いとは?
仕事のスピードって何なのか?まずは、はっきりしておきましょう。
わたしの定義では、
仕事のスピード=「価値のあるアウトプットを出すまでの時間」
です。
ポイントは価値があるかどうか。つまりその仕事は、他の人の役に立つか?ということです。この点に気をつけて先に進みましょう。
優秀なのになぜ仕事が遅いのか
仕事が遅いひとには、次に上げるような特徴があります。
仕事の遅い人の特徴
- 迷っている
- 完璧主義
- 何でも自力でやりすぎる
- 間違いを極端に恐れる
つまり決して能力や知識で劣っているから仕事が遅いのではなく、これらの理由が仕事を遅くしているのです。
迷っている
仕事をどう進めたらよいか、どうやって解決の糸口を見つけたらよいかと取り掛かる前から迷っているパターンです。
例えばこういうことです。
- 何から手を付けていよいか迷っている
- データを集めるだけ集めたがどう整理して良いか迷っている
- 上司に報告しようかしまいか迷っている
- もっといい方法がありそうで迷っている
- 仕事のゴールがわからずに迷っている
迷っている間は手が止まっていたり、とりあえず価値が出るかわからないものに時間を使ったり、その結果手戻りがあったりします。
当然アウトプットは出ませんね。
完璧主義
自分の求める結果がでないと、先へ進めないパターンです。
芸術家ならそれでも良いかもしれませんが、ビジネスの場面では困ります。
例えばプレゼンを準備している場合だとすると、こういうことです。
- プレゼン資料の体裁が整っていないと気になる
- 少しでも検証が足りない点があると全体の結論が出せない
- どうしても持論を通したいと思っている
- 上司のチェックを一発で決めようとする
丁寧に進めているつもりでも、時間は刻一刻と進んでいます。
成果に対して、必ずしも必要でないこだわりはむしろ無駄ですね。
なんでも自力でやりすぎる
なんでも「自分でやったほうが早い」、と考えがちな人のパターンとい言ってもよいでしょう。
- 優秀だと自負がある
- 成果を見せつけたい、独り占めしたい
- 責任感が強すぎる
できるひとという自負があるゆえに陥る罠ともいえます。
一人でやろうとすると、当然あれもこれもと同時進行せざるを得なくなります。
自身があって得意な部分は、思ったようにどんどん進みます。
ところが、全体を俯瞰してを捉えることができなくなって実は狭い考えに陥っています。
手つかずの重要な仕事に気づかず、だいぶあとになって手戻りが必要になったりするのです。
結果的に、本人の頑張りに反して全体の進行が遅くなるなります。
間違いを極端に恐れる
なんにせよ間違ってはいけないと強く思っていて、先に進むことが億劫になっているパターンです。
例えばこういうことです
- もし間違っていたら、上司に叱責を受けるのではないかと恐れている
- 自分の判断が正しいのか自信が持てず、小さな決断すらできない
- これまでやってきたことが間違っていて、無駄になっては困ると思っている
- 薄々失敗したと感じることがありこのまま進むとそれが露見すると恐れている
結果に対して臆病になっていたり、焦っていたりして前に進めなくなっています。
こういうパターンにハマっているときは、さして重要でもないが解決しやすい些末な仕事ばかりに時間を使っていて、肝心なことがちっとも進んでいないケースがよく見られます。
仕事が遅いのを改善する具体的は方法
仕事が遅くなる理由は概ね上記のようなものです。
もしかして、心当たりがありませんか。
ではどうやって、仕事のスピードとはを改善することができるのでしょう。
一言でいうと
タスク(作業)ではなく「成果」にフォーカスすること。
です。
具体的には、次のような4つのポイントを取り入れてみましょう。
仕事のスピードを解決する4つの方法
- ゴールから逆算する
- 全体の50%の時間で60%完成させる
- 同僚を巻き込む
- 正解ではなく納得を求める
【1】ゴールから逆算すると迷いが減る
仕事の進め方に迷いがある場合、大抵その原因は「どうやったらこの仕事は終わりにできるか?」というゴールのイメージができてにないことが挙げられます。
つまり、どこへ向かおうとしているかわかっていないから迷いが生じるのです。
ならば答えは簡単、その仕事の納入先に「聞いてしまえばいい」のです。
例えば、その仕事を振ってきた上司に
- 出来上がりはどんなイメージですか?
- いつまでにどの程度の出来上がりにしますか?
- 中間報告はXX日後で良いですか?
- あらかじめ押さえておきたい点や気になっている事がもしあったら教えて下さい
というように仕上がりのイメージを質問をするのです。
わかったふりをして始めるのは、納入先とってもあなたにとっても不幸です。
【2】細部のこだわりは後回し 全体の50%の時間で価値の60%を仕上げよう
プレゼンの期日までに仕上がらなかったけど出来は100点の資料と、プレゼンまでに出来上がった70点の資料とではどっちが価値があるでしょう。言うまでもなく後者ですよね。
特別早く終わらなくても、期日までに最低限の仕事を終えるというのはビジネスでは必須のスキルです。
細部にこだわることは、全体の価値からすると時にどうでも良い事もあります。
そのこだわりはあなただけ物で、実は納品先にとってはどうでも良いことかもしれません。
例えば資料の見た目が汚くても大丈夫です、期日までに最低ラインが確保されたら残りの時間で直せば良いのです。
細部にこだわる前に成果につなげる全体の時間配分を考えましょう。
わたしの感覚ですが、目安としては全体の半分の時間で60%くらいが終わるペースが目安です。
【3】同僚はその道のプロ 積極的に巻き込む
ちょっとそもそも論に立ち戻って考えて見ます。
その仕事は、社員の実力を示すために会社が準備したものでしょうか?
違いますね。
学校の試験とは違います。たしかに仕事の成果で、ボーナスの査定が決まる、昇進が決まるわけですがそれは機械の性能を測るようにあなたの性能を測って決まるわけではありません。
自分ひとりの力でやることなんて、そうそう多くはないんです。
あなたの周りを見渡してみてください、その道のプロばかりではないでしょうか?あなたはプロ集団のチーム中にいながら、自分ひとりでアマチュア同然の実力で戦おうとしていたのです。
同僚や先輩の力を、どうやったら借りれるかを思案すべきなのです。
とはいえ同僚や上司を巻き込んで仕事をするにはコツがあります。関連記事:【ここだけの話】できるリーダーがやっている 人を動かす6つの法則にまとめていますので参考にしてください。
【4】正解ではなく納得解が正義と理解する
多くの人が納得する成果を出すことは、ビジネスの基本中の基本です。
学校と違って、ビジネスの現場に絶対唯一の正解なんてありません。
言ってしまえば、ビジネスでは「正解」ではなく大多数が納得できる「納得解」が必要なのです。
絶対の正解はないのだから、したがって絶対の間違いというものは存在しません。
どこにも答えはないんだから、正解を探すというスタンスは捨てましょう。
それよりも仮説を立てて早く検証して、納得解に近づけるよう修正してくかが重要です。
よく言われる、PDCAを回せというのはこういうことなのです。
修正することを恐れる必要はありません。
番外編 集中力を上げる具体的な方法3選
短期的に仕事のスピードを評価すると、その日の体調や集中力によっても左右されます。
仕事への取り組み方を改善するとともに、毎日の集中力を上げる工夫をするのも良いでしょう。
番外編として、わたしが実際に取り入れて、集中力を上げ仕事のスピードを上げることに効果があったと感じるもの3選をご紹介します。どうぞお試しあれ。
バターコーヒー
シリコンバレー式 自分を変える最強の食事{ダイヤモンド社 [デイヴ・アスプリー](著), [栗原 百代](翻訳) }
で紹介されている、「完全無欠コーヒー」と呼ばれるものです。
私は、グラスフェッドバターとココナツオイルをコーヒーによく混ぜたものを毎朝朝食の代わりに飲んでいます。
もともとはダイエットのつもりで飲み始めたのですが、副次的な効果として朝一番からの集中力が高まるように感じています。
シリコンバレー式 自分を変える最強の食事
ポモドーロ・テクニック
一つの仕事にフォーカスして、生産性を高めるテクニックです。
わたしのやり方はかんたん、スマホのタイマーを使い25分をカウントダウンします。その間に、このタスクを仕上げるぞ!と決めて1つのタスクに集中するのです。
結果的に終わりきれなくてもOKです。とにかく25分を集中しようと決めること。25分が過ぎたら、5分の休憩をいれて、また次の25分に取り掛かります。
専用のアプリもあるようですが、わたしはスマホのタイマーで十分です。
To Doリスト
いわいるやることをまとめたTo-Doリストです。特別なツールを使うわけではありませんが、ちょっとだけ工夫をしています。
それは、「その日に重要なこと順にTop6のリスト」にするということです。
To-Doリストをつけると、たくさんやることが見つかってむしろ重圧に感じるものです。
そうではなく、その日にやるべき重要度の高いものだけを重要度の順に書くのです。終われなかったものは、翌日のリストに移します。翌日は翌日で、重要なものの順に並べるようにします。
こうすることで、常にやるべき事を把握しかつ重要なものから片付けるように自分を仕向けるのです。
まとめ
決して能力がないわけではないのに、仕事が遅くなる理由は次の通りでした
仕事が遅い理由
- 迷っている
- 完璧主義
- 何でも自力でやりすぎる
- 間違いを極端に恐れるあまり前に進めない
それに対する改善方法を、4つを提案しました。
仕事のスピードを解決する4つの方法
- ゴールから逆算する
- 全体の50%の時間で60%完成させる
- 同僚を巻き込む
- 正解ではなく納得を求める
仕事の成果ってなにか?改めて考えてみると、自分が精一杯やっていることでも成果につながっていないことがたくさんあることに気が付きます。
少し向いている方向を変えるだけで、ぐっと成果を出しやすく感じることでしょう。
「いまやってることは価値を生んでるかな?」と考えるだけで、今回ご紹介した方法や考え方以外にも意外な発見があると思います。
是非トライしてみてください。