この記事を読んで少しだけ人生を変えるのに必要な時間は約 8 分です。
週明け月曜日、前の週の疲れを癒やして出社してオフィスに入る。そして上司の顔を見た瞬間、なんだか急にげんなりしてどっと疲れる。
家を出かける前になると、上司の顔が浮かんで靴を履く手が止まり胃がムカムカしてくる。そんな経験ありませんか?
仕事は好きだし、それなりにやりがいも感じているのだけど職場の人間関係がうまく行っていない。
とくに上司との人間関係は、どう改善したらいいか悩んでいる。
そんなお悩みの方も、少なくないのではないでしょうか。
それって、あなたにとっても会社にとってもすごく残念なことですよね。
どうせ働くのなら、良好な人間関係の中で精一杯がんばりたいもの。
実は私はもともと人見知りの性格のくせに、わりと自己主張の強いタイプの新人でした。
そんな性格のために中堅と呼ばれる頃までは、本当に上司や先輩との人間関係に悩みました。
本当に出社前になると、玄関で胃が痛い思いをしていたものです。
でもある方法に気がついて、実践していくうちに上司との人間関係も楽に感じるようになりました。
今回は、そんな人間関係をふっと楽にする方法についてご紹介します。
この方法は特定の上司だけでなく、異動先で何人もの上司に仕えたあとでも効果ありでした。
そして人間関係が楽になるにつれて、不思議と仕事の成果も出せるようになりました。
いまは、私が上司の立場で部下と接しています。今回の記事は両方の気持ちがわかる者として、みなさんの問題を解決するヒントになればうれしいです。
この記事の要約
- 人として、部下として信頼を築くことが改善の第一歩
- 小さなことでも良いので成果を出す(報告する)あんがい上司は誤解している
- 上司との関係も一期一会、いつまでも続かないと考える
- 小さなナンバーワンになって自身を取り戻す
上司との会話が苦手!を解決するシンプルな方法
結論から言うと、今回ご紹介する方法は上司に変わってもらうための方法ではありません。
「他人と過去は変えられない」の原則に従って、相手にではなく自分が変わることを目指します。
どうかいっしょに、このつらい状況から抜けだしましょう。きっと大丈夫です。
上司との信頼を築く
もともとアカの他人と時間を過ごすわけですから、どんな人とでもお互いの信頼関係がないのは辛いですね。
とくに会社では、苦楽を共にするはずの上司と信頼関係が薄いのは本当にはしんどいです。
ではどうすれば、好きでもない上司と信頼を築けるのでしょうか。
世間では心理学的な手法を用いて呼吸を合わせるとか、一緒に頷くとかいうやり方を紹介するものがあります。
ですが今回はそのような、「やり方」ではなく本質的な方法を考えます。
人として信頼を築く
人としての信頼ってつまりどういうことでしょうか。
相手が男性であれ女性であれ、次のような要素は人として大切です。
- 相手の話を聞く(=自分の主張を聞き届けてくれる)
- 約束を守る(=仕事を任せても安心)
- 言い訳をしない(=事実を認められる素直さ、強さがある)
大人のみなさんには言うまでもないことですが、ギリギリのビジネスの場では保身や自己弁護の気持ちが先行してついついやってしまいがちです。
信頼と築くためには、まずこちらが相手を信頼しましょう。自然と相手も、あなたに信頼を寄せてくれます。
部下としての信頼を築く
基礎となる人としての信頼を築けているとして、部下としてはどうでしょうか。
上司とは、部下をうまく動かして成果を出させる存在です。その上司にとって信頼できる部下とはどのような人でしょうか。
- 仕事の目的を理解している(=上司の指示の本質を考える)
- 常に自分ではなく、チームの成果を優先する(=功名心にとらわれない)
- 指示待ちでなく自分で仮説検証する(=言われた通り、言われたことだけではNG)
誤解を恐れず言うと、ほっておいても成果を出してくれる部下というのが上司にとって一番信頼できる存在なのです。
少々乱暴で飛躍しているかもしれませんが、信頼できる部下とは「他責で仕事をしていない」ということです。
「事業環境が悪い」、「取引先の〇〇さんが…」のような他責なことばかり言わないひとです。
成果を出す
成果を出す、といってもいつもいつも大成果が出る訳ありません。
ここで言う成果とは、決して大きな成果でなくても良いと考えてください。
進捗の報告というのも立派な成果です
進んでいるのか、止まっているのか、止まっているならなぜ止まっているのか。それを報告しただけでも、上司からしたらあなたは立派に成果を上げています。
仮に仕事の結果がダメだったという内容であっても、それを報告することで成果とすることができます。
こった資料や、うまく言っていないことを取り繕う必要などありません。
ありのままに報告すればよいのです。
とくにサプライズはいらない
もちろん、予想外の大成果というのがあればそれに越したことはありません。
そうでないにしても、あなたが「打席に立っている」という事実が上司にとっては成果の一つです。
大事なことは、それを上司に知らせることです。
奇をてらう必要はありません、いま担当業務がどうなっているのか知らせること自体が成果だと理解しましょう。
決して、大ホームランの報告を狙わないことです。
上司の言い訳 「部下の仕事を把握するのは難しい」
上司の立場では、部下の仕事がいまどうなっているか逐一知ることが意外と難しいのです。
部下の立場としては、「上司なんだから部下の仕事くらいわかっておけよ」と言いたくもなります。でも、これが現実です。
上司に嫌われているなど考える必要もない
ひょっとして、「上司に嫌われているかも」なんて考えてませんか?そんな事考えるだけ無駄です。
上司の立場で考えると、まれに部下の言動や失敗などでいっとき心を乱すことはあります。
でもそのことで部下のことが嫌いになって、いじめてやろうなんて考える人は少ないでしょう。
なにせ、上司は忙しいのでいちいち部下の揚げ足を取っている暇はないのが現実です。
部下の方の被害妄想ってことが十分に考えられます。
いつまでも続かない関係だと理解する
みなさんの会社でも、人事異動ってありますよね。日本企業だと3〜5年程度でのローテーションというのが普通ではないでしょうか。
みなさんにも人事異動がありますし、もちろん上司にも。
同じところにいるのは、長くても5年程度でしょうか。
どちらかが先に異動すると考えてみる
ましてや、どちらかが先に異動することを考えると今の上司と一緒に働くのはせいぜい2年程度と考えられます。
たとえ個人的に上司との反りが合わないと感じていても、一生続く関係ではありません。
一期一会なんです。
身も蓋もないようですが、いまの上司との人間関係を過大に考えすぎないことです。
どうしても反りの合わない上司ならば、送り出すか送り出される日が日一日と近づいていると思って楽しみに待っていてはどうでしょうか。
自信を取り戻す
人間関係がうまくいっていない、気持ちの余裕がなくうまく立ち回れないこともあるでしょう。
そういうときに、一旦仕事から離れてでも自信を取り戻す方法があります。
体を鍛える
スポーツでも、格闘技でも、フィットネスでも何でもいいと思います。普段デスクワークが中心という方は、特に体を鍛えることは精神の余裕にも繋がります。
体を鍛えると、行動が変わり、思考も変わり、結果も変わるということが往々にして起こります。
スキルを磨く
プログラミングや会計の知識など、仕事に使うスキルを磨くというのも自信を取り戻すのに大いに役立ちます。
できれば、現在の業務とは少し離れた異分野のスキルに挑戦してみるのはすごく有益です。
私の場合は、エンジニアながら経営の勉強をしたことが自信を取り戻すきっかけになりました。
私の身の回りに経営や会計をしっかり理解して、他部門とも話しが通じる若手エンジニアはあまり社内にいませんでした。
勉強を始めたのはもう10年くらい前になりますが、思い返すとわたしの場合はこれがターニングポイントでした。
小さなナンバーワンになる
仕事でも、趣味の世界でも何でも良いのでナンバーワンになれるものを見つけましょう。範囲を絞って、要件をつけても大丈夫です。
とにかく、これなら誰にも負けないナンバーワンになれる物を作りましょう。他人と比べて、ムダに自信をなくすことがぐっと減ります。
僭越ながら私の場合は、前述した経営や会計の知識を得たことで自部署エンジニアの中では経営知識が一番あるという自負が自分の支えになったと思います。
自信を取り戻すためには過剰な優劣、上下軸を持たない
スキルアップとは別の視点になりますが、自信を持てるかどうか重要なポイントがあります。
男性にありがちな心理として、上司という存在に優劣軸や上下の軸で対峙するということが挙げられます。
優劣軸で上司と自分を比べ負けたくないあまり、素直に上司と接することができなかったり、敵わない相手と知るやムダに恐怖を抱くようになるのです。
いずれにしても、本質的には自分への自信のなさがこの心理の根底にあります。
優劣や上下を意識しすぎないで、上司と接することにチャレンジしてみましょう。
遠回りのようですが、あなたの自信を取り戻すのにつながるはずです。
まとめ
ポイントは次のとおりでした
- 人として、部下として信頼を築くこと
- 小さなことでも良いので成果を出す(報告する)
- 上司との関係も一期一会、いつまでも続かないと考える
- 小さなナンバーワンになって自身を取り戻す
と、このように上司との人間関係を改善するためにみなさんが取れる行動をご紹介しました。
しかし中には、本当に人間の器が小さい”しょーもない輩”が上司としてのさばっている場合もあります。
どうしてもあなたが今の環境に耐えられないと考えるなら、その場所から逃げることも決して選択肢から外すべきではないでしょう。
大事なことは、あなた自身が苦しまないことです。