この記事を読んで少しだけ人生を変えるのに必要な時間は約 7 分です。
最近とっても仕事が順調で、毎年昇給の査定もついている。上司からもよく相談が降りてくる。
もしそうなら、ひょっとして昇進も近いかもしれませんね。
でも最近では働くということの捉え方も変わってきて、昇進したくないという人もかなりの数いらしゃるようです。
もし突然上司から昇進の打診があったら、二つ返事で承諾できますか?
- 給料は増えるかもしれないけど、なんだか自由な時間が減りそうで嫌だな。
- 他人の仕事の責任まで負うのは、どうも割に合わないな。
- 自分には務まらない、プレッシャーに勝てそうにない。
こういう心配をしている方も、結構いらしゃるでしょうね。
もし昇進の打診があったら、どうやって断ったらよいかわからないという方も少なくないでしょう。
打診を断ったりしたら、左遷されたりするんじゃないだろうか。
上司のメンツを潰してしまうのではないか。
会社の決定に従わない、面倒なやつとしてレッテルを貼られるんじゃないだろうか。
ということで、今回は上司から嫌われずに昇進の打診をどうやって断ったらよいかそのヒントをご紹介します。
みなさん自身のシチュエーションに合わせて、活用してもらえると嬉しいです。
ちなみに、私自身は上司の立場で昇進の打診をしている側です。実際に、何度か断られるという経験もあります。
そんな経験を踏まえて、みなさんの人生の選択にお役に立てればと思います。
この記事の要約
- まずは感謝の意を伝えよう
- ひと晩考えさせてくださいは、説得力を上げる
- パーソナルな理由で説明する
- 昇進辞退しても、ペナルティはない
- 最悪、転職もあり
昇進の打診を上手に断る方法
はじめに、私の個人的な意見を言わせてもらうと私自身は、どうせなら昇進はしたほうがいいと考えている方です。
ですが人それぞれ働くことへの捉え方が違いますから、無理強いするものではないとも考えています。
私自身も実際に、何度か昇進の打診を断られた経験があります。
そんな経験を踏まえて、もしみなさんが昇進の打診を断るとしたらどうやって断ったらよいか一緒に考えて行きたいと思います。
まずは感謝の言葉を伝えましょう
まずは昇進の打診をしてもらったことを感謝する旨、上司の方には伝えておきましょう。
「本当にありがたい」、「これまでの努力が報われた気がする」何でもいいです。
あなたを一定程度認めてもらった結果なのですから、素直に感謝を伝えたほうがいいです。
「ひと晩考えさせてください」で決心の説得力を増す
その後は、急な打診で混乱している頭を落ち着けて考えたいので、ここは一度持ち帰って考えさせてもらうように言いましょう。
打診されたその場で断ることもなかなかできないでしょうし、言い出したところで上司の勢いで押し切られることもありますから。
断るにせよ、ひと晩しっかり考えた結果なら上司の方も無理強いはできないでしょう。
実際にその時になると悩むでしょうが、ひと晩か遅くとも2日くらいの間に結論を出してください。
結論が出たら、上司とはすぐ話し合いを持つようにしましょう。
昇進辞退について自分の意志ははっきり伝えよう
じっくり考えてきた答えを、上司に説明します。
あなたはもう決心しているので、その旨を伝えると良いでしょう。
大事なことは、自分の意志をはっきり伝えることです。
「今回は辞退」と言いたいのか「金輪際、辞退する」ということなのか。
ここもはっきりさせるべきポイントです。
とはいっても、「今回」のあと次の打診があるかはわかりません。
ポストポジションの昇進は、そのポジションに空きがないと発生しないイベントですから。
自己評価も昇進を断る理由になる
辞退することを伝えたら、必ずその理由を聞かれるでしょう。
「現場の仕事が好きだから」
「管理職として他人の面倒を見れるほど自分には余裕も能力もない」
「ライフプランを考えているので、今の働き方を続けたい」
というように、上司が入り込めないパーソナルな理由を語りましょう。
「マネージメントは自信がない」とか「〇〇さんのほうが適任だと思う」というような、理由は上司の方にまだまだ説得のカードが残っています。
自信がないという理由では、「やってみたらできるかもしれないじゃないか、私も始めはそうだった」という経験をもとにした説得をされます。
「〇〇さんの方が、」ではあなたを推している上司の決断を否定することになり、かえって意地になってしまうかもしれません。
ポイントはあなたの、自己評価やライフプランのようなパーソナルな理由を使うことです。
それと、決して「割りに合わない」とか「責任を取りたくない」というようなネガティブな発言は避けましょう。
もちろん、わかってるとは思いますけどね。
昇進させたい側の事情
ちょっと裏話のようになりますが、そもそもなぜ上司はあなたを昇進させたいのでしょうか?
昇進はあなたのことですが、どうして上司はそんなに熱心にあなたの昇進を願うのでしょう。
親でもないのに。
短期的にはポジションを埋めるために昇進が必要
上記でも少し述べましたが、ポストポジションへの昇進は当然ポストの空きがあってのこと。
例えば、現課長の異動や昇進、退職などでそのポジジョンが空いてしまうことがあります。そうなることは、その課長の上司である部長にとっては大変不都合です。
課長が空位になると、普通は部長が一時的に兼任することになります。
部長も忙しいですから、細かい報告や決裁がされず業務が遅くなるなど不具合もたくさん発生するでしょう。
それに長い間兼任が成り立つのなら、その課長ポジションいらないのではないかとリストラの対象にもなりかねません。
いずれにせよ短期的には兎にも角にも、部長としてはできるだけ早く誰かをその役につけなければいけないのです。
長期的には、穿った見方で上司自身のためでもある
もうひとつ、中長期的にも上司が自分の部下から昇進する人を出さねばならない理由があります。
それは、上司自身の昇進や異動のためです。
いつまでも同じポジションにいる管理職というのは、ある意味その先がないのと同じです。
たとえできすぎる部長だとしても、自分の後任になれる人を作っておかなければ異動することが難しくなります。課長、係長だって同じ構造です。
「余人をもって代えがたい」とは、褒め言葉のようですが、実際は人づくりの失敗とも言えます。
昇進を断ると悪いことがあるのか?
昇進を辞退しても、マイナスやペナルティーになるようなことは特にはないと考えて良いでしょう。
左遷というようなことも、考える必要はありません。
何せあなたは上司にとって、自分の後を任せたいと思える人ですから。
これまで通りデキる担当者として、長く現場を引っ張ってくれるのであれば上司の安心材料になりますよね。
ただし直近のボーナスや昇給の査定は、あなたの昇進を狙って上司が「色」を付けてくれていた可能性もあります。
あまり褒められたことではありませんが、実際によくあることです。
あなたが辞退したとなると、その評価は「次の人」へ渡ることも考えられます。
まとめ
今回は、昇進の上手な断り方について紹介しました。
ポイントは
自分の意思をはっきり伝える
自己評価やライフプランなどのパーソナル理由を伝える
これに尽きます。
昇進を断ったと言っても、あなたはこれからも同じ会社に務めるつもりでいるでしょう。
ですがいつまでもしつこく打診が続くとか、伝えたあとどうしても居心地が悪いと感じるようになったときは転職というのもありだと思います。
昇進の打診を受けたということは、あなたは十分に能力があると認められたわけです。きっと転職市場での価値も、十分に高いと考えられます。
ご存知のように、日本でも会社にフルコミットする生き方はもはや古い時代の考え方になりました。
給料や仕事のやりがいなど社内の価値観で、昇進するメリットを上司は伝えてくることでしょう。
でもそんな狭い価値観をちらつかせて、優秀な社員の心を引き留めようとする会社に先はないかもしれませんね。
おっと、言い過ぎですか。