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プレゼン上手になりたい
この記事はいつもプレゼンがうまく行かないあなたに、どうしたら上手なプレゼンができるかをお伝えするものです。プレゼンの構成に関する基本的な3つのテクニックと、2つの応用テクニックをご紹介します。
そもそもプレゼンは誰のため?
あなたが一生懸命作ったプレゼン資料や原稿って一体何のためでしょう。
もちろん、聞き手にあなたの仕事や主張を理解してもらうためですよね。
もっと言うとあなたのプレゼン自体が聞き手のためのものですよね。
当然ながら、あなたの言っていることが相手に伝わらない、聞いてもらえないではプレゼンそのものの意味がありません。
しっかり相手に伝わる資料、話の進め方ができていればあなたのプレゼンは成功したようなもの。
あがり症のあなただって堂々とプレゼンが進められるはずです。
そのためには、聞き手が飽きない疲れない、もっと聞きたくなるプレゼンを作り込む必要があります。
あなたはプレゼンの中で、あなたの話したいことを話すのではなく、相手の聞きたいことを話すのです。
まずは具体的に3つの基本テクニックについてご紹介します。
冒頭10秒でつかめ
プレゼンの最大の目的はあたなの結論を相手に聞かせ納得してもらうことです。
あなたの話に引き込んで、しっかり興味を持って貰う必要があるのです。
そのためにはどうしたら良いでしょうか?
ズバリ、プレゼンの冒頭であなたはこれからどんな話をしようとしているのかを言ってしまうのです。
「これから私は何をどうする(何を話す)」を先に伝えてしまうということです。それもあまり長くなく、10秒程度でまとめてしまうのです。
例えば「当社の製品Aの導入によって御社の経費が○%削減できることについてお話します」
とか「今回のBプロジェクトの成果3つと今後の課題2つについてご説明します」
といった具合です。
プレゼン資料がある場合は、タイトルに「△□プロジェクトの成果と課題」というようなはっきりとした方向性を持たせるというのもありです。
「△□プロジェクトについて」というような曖昧なタイトルではなく、そのプロジェウトについての何を話すのか入れてしまいましょう。
聞いている方からすると、これから聞く話に関する引き出しを開けておく準備ができますよね。
それに「なにそれ!、ちょっと詳しく聞かせてよ」という気持ちになりませんか。
どんなに気の長い人でも、何の話かわならないものをずっと聞き続けるのではストレスが溜まるものです。
あなたにも小学校の朝礼の校長先生の話がつまらなくてつまらなくてしょうがなかった記憶はありませんか?
あれは典型的な何の話をしているか方向性のわからないプレゼンの悪い事例です。
数とラベルで整理
次のテクニック、実は上の事例でも使っています。
「当社の製品Aの導入によって御社の経費が○%削減できることについてお話します」
「今回のBプロジェクトの成果3つと今後の課題2つについてご説明します」
そう、数字を使って整理するということです。
この2つの事例はどちらも数字を使っていますが狙っている効果が少し違います。
最初の事例「○%削減」は、話をわかりやすくし相手の興味を引く上に説得力を高める「定量化して伝える」というテクニックです。
定量的に数字で示される結論は、「少し」とか「かなり」というような定性的な表現に比べて説得力があります。
もちろんプレゼンした後、疑義が生じないためには出典や根拠は示す必要があります。
あなたの計算根拠をプレゼンの中に入れて説明必要はありませんが、質問や後で問い合わせされたときに備えてすぐに出せるように付録や添付で準備しておきましょう。
もう一つの事例、「成果3つと今後の課題2つ」はプレゼン自体が整理されている印象を与えることと聞き手を疲れさせないための「数字+情報ラベルで整理する」とう言うテクニックです。
情報ラベルとは「成果」とか「課題」といったものです。この情報ラベルをこのあといくつ示すかをはっきり言うというのが「数字+情報ラベル」のテクニックです。
例えば、「理由は3つ」とか「2つの改善点」とか「4つの法則」とか。
この様に「何項目あるのか?」を示してあげることで聞き手が「この話っていつまで続くの?」と不安に思わせない様にするのです。
いつまで続くかわからない話を聞き続けるのは辛いものですからね。
今回の事例の場合は、少し応用的ですが「成果」と「課題」という大きな章立てになっていることをイメージさせています。
更にそのブレークダウンが3つ、2つと示すことですぐに全体像を掴んでもらうよう心がけています。
このテクニックに注意事項を加えるとすると、情報ラベルは4つ程度までにしたほうが良いでしょう。
「理由は13個」ってなったらそれだけで聞き手は疲れちゃいますから。
まとめた段階で4つを超えそうだったら、もう一つ上の概念でまとめてみる努力をしましょう。
全体から部分の順
プレゼンでは話す順番も大切です。
基本的な順序は「全体」から「部分」です。
「全体構成」から「部分の説明」、「全体の抽象論」から「具体論」、「上位概念」から「下位概念」という様に。
もしもプレゼンの中でもっとも話のボリュームを割きたい具体事例があったとしても、決してそこから話してはいけません。
プレゼン内容に詳しいあなたにとっては大前提のような事も、聞き手にとっては新鮮な事実かもしれませんから
具体例に入る前には意識してその事例を包含する全体の話に触れてから話すようにしましょう。
あなたのプレゼンは全体としてどういうことを言っていて、その具体例としてどのような事例があるのかという順序で話すということです。
思考の順番としては帰納法的に「Aという事例があって」「Bという異例があって」「全体としてはCということが言えます」という順番になりますが
ことプレゼンにおいては「今回の事例はCという事実が言えます、その事例として『事例A』と『事例B』を紹介します」という順番です。
もし以前に同じプロジェクトについて話した事があるならば聞き手に話を混同させないために、プロジェクト全体のうち今回はどの部分をはなしているのか説明しておくのも良いでしょう。
これも全体から部分のテクニックとして付け加えておきます。
ここからは少し応用編をお伝えします
聞き手のメリットを強調する
あなたのプレゼンは自分のことばかりを話そうとしていませんか?
「聞いてほしい」「買ってほしい」「信じてほしい」そういうあなたの思いは結構ですが肝心の聞き手にとってあなたの話は本当に有益に感じられるでしょうか?
あなたの提案が本当に有益であったとしても、聞き手にそれが伝わらないままでは全く成果を出すことができません。
あなたの提案を聞き手が自分のことにして聞いてくれて、初めて成果を出す入り口に立つことができるのです。
そのためには、「聞き手のメリット」について強調して話す事です。
例えば「導入コスト〇〇万円で、これによって年間××万円削減で△年で投資回収できます」とか「従来の方法より、□ □人の人員を削減できます」と言うようなものです。
聞き手の興味、関心ごとを考えてメリットを強調しましょう。
例えば相手が役員であったら、あなたの上司よりもっと長期の視点をもって事業を考えているかもしれません。その場合は、短期的なコストより利回りや投資回収年などがメリットとして感じられるはずです。聞き手のメリットとは何か、聞き手の立場で考えることが大事です。
蛇足ですが、上の事例にはちょっとした心理テクニックも入れています。「コスト」という相手にとってのデメリットもメリットに添えて言うことで「両面提示」の心理テクニックを使っています。両面提示をすることで、メイリットばかりを言う片面提示よりグッと説得力があがります。
文章は読まない
時々、資料に書いてある文章をまるでスクリプトのように読み上げているプレゼンを目にすることがあります。緊張している、言い逃してはいけないと言うことでしょうが、聞き手としてはこの上なく退屈です。全く伝わらないと言っても良い。
資料に書いてあることは、気になるなら後で読めば良いのです。むしろ折角チャンスならば相手の反応を見て、資料にある情報を要約したり補足したりしながら限られた時間を有効に使う方がよろしいでしょう。伝わりにくかったところ、伝えきれなかったところは質疑応答で言えば良いのです。
プレゼンにそれなりの準備が必要なことは言うまでもありません。でも十分に練習する時間が取れるとも限りません。丸暗記することも難しい。であれば、せめて資料の中にキーワードだけは埋め込んでおいてその言葉をきっかけに口頭で説明をできるようにしておくのはどうでしょうか。
ただし、資料を文章だらけにするのはよくありません。
箇条書きや図表を使って簡潔に1ページ1メッセージくらいでまとめましょう。
まとめます
基本テクニックとしては次の3つです
・冒頭は「これから何々について話します」と10秒程度で説明する。
・数字とラベルで整理する
・全体から部分の順で話す
応用として
・聞き手のメリットを強調する
・文章は読まない
プレゼン恐るゝなかれ
サラリーマンなら好き嫌い、得意不得意に関わらずどうしても避けられないのがプレゼンテーションのですね。急に上司に言われて、お客様のために資料をまとめて客前でプレゼン。ここ一番の役員プレゼン。
どうにもうまくまとめられない、うまくしゃべれない、上がってしまって話が飛んでしまう。
思い出すだけで背中に汗が・・・嫌なもんですね。
でも大丈夫。うまいプレゼンには上記のようなコツが有るのです。
ぜひあなたもプレゼンのコツを掴んで仕事の成果に更に華を添えましょう。